チャンネルJのJはJapanのJ?JournalistのJ?

旧タイトル「労働組合ひとり」。チャンネルJという朝日新聞OBが作った原発ムラの末端の末端くらいの会社で、ひとりで労働組合に入って活動してたら解雇されました。もともと労働組合を通して会社と戦う話のつもりだったのですが、紆余曲折ありまして。。。あくまで原発問題は脇筋です。ただ、天下国家を偉そうに語る連中の姑息なインチキがムカつくので、今も盾突いてます。

創造性の育成塾 山下俊一氏 講義

中学2年生を前にした 山下俊一氏の講義




動画もアーカイブされておりますが、一部抜粋します。

4:40
「こういう訊きかたはよくないが、原発について賛成か反対か訊きましょう。
 原子力発電は科学の粋を集めて、今まで40年以上日本でも行われていますけど
 原子力発電所があることに反対の人」
(画面で確認できるかぎり4〜5人の塾生が挙手)
「エネルギーの代替の無い現状においては原子力発電もやむをえないと思う人」
(同様に15〜16人が挙手)
「はい、ありがとうございます。
 こういう良くわかった人に話をするときは楽なんですよね。
 でも、『もう原発はイヤだ』あるいは『科学技術は人間に対して牙を剥く』。
 いろんな意味で賛否両論というなかで、どういう形で私たちは
 今回の福島の原発事故も含めて考えればいいかという話をします」

こういう良くわかった人に話をするときは楽なんですよね」って(笑)
原発賛成の人が、良くわかった人ってこと?
揚げ足とるつもりはマジでないんだけど、発言が軽卒だよね。。。
やっぱり本音が出ちゃうのかなあ。
この前段で、山下氏が原爆と原発の違いについて質問して、塾生の1人が答えて
山下氏がその知識に感嘆するというやりとりがありました。
それを受けて「よくわかった人」発言だったのかもしれませんが
どう見ても、原発反対の意見に対してネガティブに思っているように
伝わってきますよね。


44:43
「寺田寅彦は浅間山の噴火を体験して『天災は忘れた頃にやってくる』
 という話をしてます。
 そして極めて重要な『正しく怖がる、恐れる』ということを
 彼は名言として書いてます。
 みんな風評被害で怖がって、過剰な恐怖心。過剰な問題。
 実際に実害を正しく評価するということが論理的な思考に極めて重要ですけど
 何が怖いのかということを、君たちはこれから学ぶ必要があります。
 東北大震災が起こって福島の原発事故が起こって
 いかに証拠や科学的解析の認知力を増すか
 このことを100年も前に寺田寅彦先生がいみじくも述べています。
 なぜ私が今日、この言葉を述べるかというと、広島・長崎に原爆が落ちた。
 そのために差別が起こった。
 『あの人は被爆者だ。もう子供なんてできない。結婚できない』とかいう
 とんでもないデマが長崎や広島を覆いました。
 被爆者の多くは肩身の狭い思いをしてきたわけです。
 今日はその8月6日。夏になるといつも思い出すのは
 いかに正しく評価するかということが重要になります。
 そのためには我々の体の中の基本構造である
 遺伝子の損傷を知る必要があります。
 ここからが生物です。物理と生物をつないで初めて
 今回の福島の原発事故の健康影響について議論することができます。
 放射能や放射線の安全基準をどうやって作られたかというのは
 別の機会でもあれば話しをしますけども…」

誰かが言っておりましたが
「怖がる」こと自体に「正しい」も「間違い」も無いと思います。
行政や学者は、間違った情報や誤解を正すことだけを考えればよい。
寺田寅彦は火山を怖がらない旅行者を見て「正しく怖がる」ことを思ったそうですが
福島の放射線がらみで使われる「正しく怖がる」は
「怖がりすぎる」ことを問題視して「怖がらなさすぎる」ことには疑問を挟まない
バランスを欠いた言葉になっているのではないでしょうか。


あと「放射能や放射線の安全基準をどうやって作られたかというのは
別の機会でもあれば話しをしますけども…」って
それを聞きたかったんだけど。。。


1:03:49
「最後に是非君たちに伝えたい。
 魔法の木や頭脳や命を持ったけども、魔法の心が君たちにも必要だ。
 祈るでしょ困ったとき。助けを求める。誰かのために祈る。
 これは極めて大事なことで、永井隆を学べば
 この魔法の心ということを知ることができると思います」

うーん。よくわからない。
いきなり「魔法の心」って?
映像がパワーポイントを映してないからわかりませんが
もしかしたら永井隆(長崎で被爆死した放射線研究の医学博士)がらみの
言葉なのかもしれませんが
ググっても出てこない。


僕は、放射線についての知識が追いついていかなくて
山下俊一氏が巷で言われるような
とんでも学者で全否定すべき存在なのか判断しかねるのですが
今回、改めて話を聞いてみて一つ思ったのは
山下氏って、言葉に関する感覚が少しズレてる。
ぶっちゃけセンスが無い気がするのです。いわゆる空気も読めない。
その一方で、何かカッコいい事、人の心に残る事を言いたいという願望はあるような。
だから例の
「もう、広島・長崎は負けた。福島の名前の方が世界に冠たる響きを持ちます」
「放射線の影響はニコニコ笑ってる人には来ません。クヨクヨしてる人に来ます」
「酒飲みの方が幸か不幸か、放射線の影響少ないんですね」
山下俊一講演@福島 2011.3.21
とか言っちゃう。
今回も「良くわかった人に話をするときは楽なんですよね」とか言ったあげく
最後の締めが「魔法の心」。


山下先生、福島県民の放射線に関する健康管理を司ってるんだから
発信能力、コミュニケーション能力は、とても重要なはずなんだけど。
おっちょこちょいじゃ済まされないと思うのですが。